書籍紹介

2024年08月02日

書籍紹介

同床異夢(どうしょういむ)
「同床異夢」とは、隣で眠っている人と同じ夢は見られない、ということですが、それは睡眠中の夢だけでなく、生きている間すべてのことです。
たとえ愛する家族であっても、気の合う仲間内であっても、思いや考え、価値観や常識、物事の受け取り方や感じ方はバラバラで異なるものです。当たり前だと思われるかもしれませんが、私たちは本当にそれを覚悟の上で生きているでしょうか。本当に覚悟の上で生きていたら、人間関係の苦しみは生じないはずです。
かつて、蓮如上人五百回御遠忌法要では「バラバラでいっしょ〜差異(ちがい)を認める世界の発見」というテーマが掲げられました。私たちはどこまでもバラバラで、生まれた瞬間からずっと孤独を生きています。だからこそ私たちは、誰かと一つになることを願い求め、また、一つになれたと感じると心が安らぐのでしょう。しかし、娑婆において煩悩を生きる私たちは、実のところどこまでもバラバラで一つにはなれないのだという覚悟の上に開かれる世界がある。その覚悟の上にこそ、お互いに生まれたことをよろこび、であえたことをよろこびあえる世界が開かれるのだと、私はこのテーマをいただいています。


↑これは
名古屋別院(東別院)発行の新聞
「名古屋御坊(7月号)」「視点」
というコラムに掲載いただいた私の原稿です

「チョットナニイッテルノカワカンナイ」
という方はぜひ!
コチラの↓書籍を読んでみてください!

ちょっとびっくりしちゃうかもしれませんが
仏教の本質をとてもわかりやすく
教えてくれるのでご理解しやすいと思います!
そして何よりワードセンスが抜群で
おもしろおかしく書かれていますww



「こーゆー本が書きたかった!」
と嫉妬してしまうほど
すばらしい本だと思います!






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実はわたし・・・

ブッダの教えは「宗教」なのか?と

大学で仏教を学んでいた時から

ず〜っと今でも疑問を感じています



仏教を「宗教」と呼ぶには

どうも違和感を覚えるんです

「一つになろう!」と目指すのが「宗教」

そんな感じがするんですが・・・

一方では

一つになろうとしない者(なれない者)を

排除・除外するのも「宗教」ではないかと・・・




でもブッダの教えはなんか違う・・・

「そもそも私たちはみんなバラバラなんだよ

肉体的にも精神的にも

一つなることはできない

バラバラなんだよ

でもそれは思考であって

あなたがそう思っているだけであって

実はこの世界のすべて

私もあなたも遠い外国の人も

山も川も海も空も

すべてが繋がっている

縁起(関係しあって生じている)なんだよ

みんな

とっくに一つの世界に生きているんだよ

『私』と『あなた』を分けているのは

あなたの『思考』なんだよ

だからほら

考えないで感じてごらん」


というのがブッダの教えなんだと

私はいただいています




「みんなちがって みんないい」

金子みすずさんの言葉が

ブッダの言葉のように聞こえてきます











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【2024年】

住職紹介

前田健雄(まえだたけお)
真宗大谷派一心寺住職。

1977年名古屋市生まれ。
大谷大学大学院文学研究科仏教学専攻修士課程修了。
真宗大谷派ハワイ開教使として5年間ハワイに赴任。
NPO法人ほがらか絵本畑の理事。
名古屋刑務所篤志面接委員

前田健雄