法名について

2023年05月07日

法名について

浄土真宗では
戒名(かいみょう)と言わず
法名(ほうみょう)と言います

浄土真宗では
お釋迦さまの「釋」の字を取って
男性は釋 ◯ ◯
女性は釋 尼 ◯ ◯
が基本です

本山(京都東本願寺)へ
寄付を納められた方には
◯ ◯ 院 釋 ◯ ◯
または
◯ ◯ 院 釋 尼 ◯ ◯
ともう二文字頭に付けます

文字数が多いから立派な名前だ
ということではありません

そして
一般的には
亡くなった人につける名前だと
理解されているかもしれませんが
本来的にはそうではなくて
仏教徒としての名
お釈迦さまの仏弟子になった
という名前なのです
つまり
亡くなってからの名ではなく
生きている間に名告(なの)る名前
なのです

親鸞聖人の「親鸞」という名も
親鸞聖人が
天親菩薩と曇鸞大師という
二人のお坊さんの名から
「親」「鸞」の名をいただいて
ご自身で名告られた法名なのです

法名について

現代の感覚では
一般的な方は葬儀や法事の時しか
仏教やお寺に縁がないかもしれませんが
そもそも仏教は
生きる人のために説かれた教えであり
この人生をどう生きるか?
という教えを聞くために
ブッダの弟子となって
ブッダから教えを授かるのですから
生きている間に仏弟子としての名を
名告るのが自然な流れなのですが・・・
長い時間をかけて
日本では亡くなった方に名前をつけて
人生を終えた方を仏さまと敬ってきた
という歴史がありますので
亡くなった方につける名前として
理解されていることでしょう

なのでできる限り
亡き方の人生やお人柄
その方を表す文字を選んで
法名をつけさせていただいています
そしてそこに
仏教的な意味も込めて
亡き方を「仏さま」と思い
お敬いいただけるようにと願って
法名をつけさせていただいています

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【2024年】

住職紹介

前田健雄(まえだたけお)
真宗大谷派一心寺住職。

1977年名古屋市生まれ。
大谷大学大学院文学研究科仏教学専攻修士課程修了。
真宗大谷派ハワイ開教使として5年間ハワイに赴任。
NPO法人ほがらか絵本畑の理事。
名古屋刑務所篤志面接委員

前田健雄