穏やかに・・・

2024年01月16日

穏やかに・・・




1月11日・12日の二日間の報恩講が勤まりました

報恩講は真宗門徒にとって
一年で
もっとも大切で中心となる仏事です
今年は事前に
「お供えだけ」と言って
お参りされる方が例年より多く
法要参列者は若干少なめでした


石川県七尾市から
講師をお招きして
法話をいただく予定も
元旦の能登半島地震の影響により
叶いませんでした

一年で
もっとも大切で中心となる仏事ですから
来年は
一人でも多くの方にお参りいただけるよう
頑張りたいと思います

穏やかに・・・





さて
一心寺の報恩講では
一年の抱負
どんな一年にしたいか?
どんなことを大事にしたいか?
漢字一字で書くことを
恒例としています


ご自身で書いた文字を
ご自宅で飾っていただいて
一年お過ごしいただけたら幸いです


私は「穏」と書きました
「おだやかに生きたい」という意味です
昨年もいろいろありましたが
今年はさらに波瀾に満ちた一年になる
と思うからです


世の中は幾何学的なフラクタル構造
自分や身の回りで起きている事柄が
日本国内でも同じように起きていて
さらに全世界的にも起きている
ぐるぐる ぐるぐる と
小さな円が
だんだん大きな渦になっていくように・・・


世界的な事柄も国内の事柄も
自分の身の回りの事柄も
実はすべてが繋がっているのです
世界と私は一つなのです


ということは
逆に考えれば
世界中で何が起きようと
身の回りで何が起きようと
「私」自身が
それをどう受け取るかによって
世界の見方も変わるということです


かつて私はサーフィンが趣味でした
大きな波に乗るときは
まずはその大きな波を超えて
沖へ出なくてはなりません
でも
大きな波の上を超えて行くのではなく
波の下に潜って波を超えて行くと
波の下はとても穏やかで
すんなりと波を超えていけるのです
大きな波の下から波を見上げると
とてもキレイで美しいものです
(これをドルフィンスルーと言いますが)


そんなふうに
今年一年の荒波を穏やかに
潜り抜けて生きたいなぁ
と思って「穏」の一文字を選びました



心身ともに
健やかに
穏やかに



みなさまのご多幸を
心より念じ申し上げます





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【2024年】

住職紹介

前田健雄(まえだたけお)
真宗大谷派一心寺住職。

1977年名古屋市生まれ。
大谷大学大学院文学研究科仏教学専攻修士課程修了。
真宗大谷派ハワイ開教使として5年間ハワイに赴任。
NPO法人ほがらか絵本畑の理事。
名古屋刑務所篤志面接委員

前田健雄