ヘンなはなし(宗教リテラシーVol.10)

2023年02月25日

ヘンなはなし(宗教リテラシーVol.10)



私は

この世に生まれてから今日まで

いったいどれだけの生命(いのち)を

いただいて(食べて)きたのでしょう?

牛、鳥、豚、魚、お米も野菜もみんな生命(いのち)

数えきれない

無量無数のいのちをいただいて

今日私はここにいるのです





私は

この世に生まれてから今日まで

いったいどれだけの生命(いのち)に

出会ってきたのでしょう?

家族はもちろん

隣近所の方々、友達、先生、同僚

感銘や刺激を受けた著名人や有名人

数えきれない

無量無数のいのちに出会わせていただいて

今日私はここにいるのです





私が

この世に生まれる前に

いったいどれだけの生命(いのち)が

生きてくれていのちを繋いでくれたのでしょう?

父母、祖父母、曽祖父母…

一代、二代、三代…十代…百代…千代…

数えきれない

無量無数のいのちがつながって

今日私はここにいるのです





ヘンなはなし(宗教リテラシーVol.10)


南無阿弥陀仏
ナンマンダブツ
と称えますが…


南無とは
ナマス
(帰依する、信ずる、任せる、託す、敬う、感謝する)

阿弥陀とは
アミターユス
(無量無限の不可思議な寿・いのち)
アミターバ
(無量無限の不可思議な光明)

仏とは
ブッダ
(真理に目覚めた方
私にはたらきかけてくださる方)

という意味なのです





「南無阿弥陀仏」と称えるのは
亡き人を救うための呪文でもなく
私の願いを叶えてもらうための呪文でもなく
無量無数の不可思議ないのちが
「私」という生命となって
「私」を
この世に生まれさせてくれた
今日まで生きさせてくれた
ことへの感謝
そして「私」が
「生まれてきてよかった」
と思えるように
はたらきかけてくださっている光(仏)
への感謝


それが
南無阿弥陀仏
ナンマンダブツ
という念仏なのです








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【2024年】

住職紹介

前田健雄(まえだたけお)
真宗大谷派一心寺住職。

1977年名古屋市生まれ。
大谷大学大学院文学研究科仏教学専攻修士課程修了。
真宗大谷派ハワイ開教使として5年間ハワイに赴任。
NPO法人ほがらか絵本畑の理事。
名古屋刑務所篤志面接委員

前田健雄